革のへりを返す

P1030682(2)-1

当店で製造される多くの商品に、「へり返し」と呼ばれる技法が使われています。

Dualline(デュアルライン)スマートキーキーケースにも使われています。

パーツを少し大き目に裁断しておいて、余分な部分を内側に折り込んで糊で接着し形を整える技法です。

ほとんどの場合、ヘリ返しした箇所をさらに縫製します。

ヘリ返しする箇所は折り曲げやすいようにあらかじめ薄く漉(す)いてあります。

P1030623(1)-1

先にまっすぐな辺の部分のヘリ返しを済ませておき、後で角の部分の作業をします。

角の部分は「菊寄せ」という技法で仕上げます。

上の写真の向かって右角は菊寄せ完成後で、左はこれから菊寄せするために、内側に糊を塗っているところです。

仕上がり後のしわが放射線状で、「菊」の花びらのように見えるため、「菊寄せ」と呼ばれています。

別名「刻み」とも言います。

P1030630(1)-1

彫刻刀のような専用工具で角の部分の革を少しずつ寄せて放射線状にしわをつくります。

P1030637(1)-1

最後は金鎚で叩いて密着させます。

この後ヘリ返し箇所を縫製してこの部分の仕上げは完成です。


革職人 LEATHER FACTORY の応援をよろしくお願いします。

こちらの記事もどうぞ