お久しぶりです。今泉です。
前回の更新からだいぶあいてしまいました。申し訳ございません。
今回は、先日発売した新作の薄長財布に使っている革についてご紹介します。
【革職人 Sibilla(シビラ)フタもマチもない薄長財布】
使っている革は「シビラ」です。
イタリアのテンペスティ社が作っている革の一つで、植物タンニン鞣しの牛革にロウ引き加工を施した革です。
グレーに見えますが実は黒です。
表面のロウが白いためにこのような見た目になります。
表面の手触りはとてもツルツルで、革自体はとても柔らかな牛革です。
粉を吹いた革というとブライドルレザーが有名ですが、あちらの表面はねとっと重く脂っぽい感じです。ロウソクの表面を触っているような感じでしょうか。
「シビラ」のほうはまったく逆でサラサラツルツルで、ベビーパウダーをかけたような手触りです。非常に珍しいです。
さてこのロウですが軽く擦った程度では落ちません。かなりしっかりと付着しています。
使ううちに徐々にロウが落ちていき、革本来の色が出てきます。
シワとシボのある革なので凹み部分にはロウが少し白く残っています。さらに使うと残っていたロウも落ちます。
ロウが革に擦りこまれるような形になるため、表面はツヤツヤとした表情に変わります。
普通の革と比べて見た目の変化が大きいので、使っていて楽しい革です。
次回はもう一つの新作「マルゴー」についてご紹介します。
革職人 LEATHER FACTORY の応援をよろしくお願いします。